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看護師の退職理由の伝え方|上司・履歴書・面接で使える例文

執筆:メディカルクルー編集部(運営:株式会社CentralMedience/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316075)

退職を決めたとき、上司にどう切り出すか、履歴書や面接で退職理由をどう伝えるかは、多くの看護師が迷うところです。

退職理由は、実際の理由の中から次の職場につながる面を選んで伝えるのが基本です。応募書類と面接の内容をそろえておくと、落ち着いて話せます。

この記事では、公的な調査で多い退職理由と、場面ごとの伝え方、理由別の例文を紹介します。

看護師の退職理由で多いもの

東京都が都内の看護職員に行った調査では、退職したことがある1,237人に前の職場を辞めた理由を尋ねています。1位から3位までに挙げた割合の合計は、次のとおりでした。

前の職場の退職理由割合
看護職として新たな経験を積みたかった31.1%
転居28.0%
業務多忙・労働(拘束)時間が長い27.4%
職場の人間関係21.4%
出産・育児21.0%

※表の項目名は、調査票の表記を一部省略しています。

厚生労働白書でも、看護職以外で働いているか、働いていない求職者の退職理由として、「結婚」「妊娠・出産」「転居」「子育て」「自分の健康(身体的理由)」が上位に挙がっています。

表のどの理由も、多くの人が挙げているものです。退職理由は人それぞれで、どの理由で辞める場合も、伝え方を選べば前向きに話せます。

出典:東京都「令和6年度 東京都看護人材実態調査 抜粋」(東京都地域医療対策協議会 看護人材部会 令和7年度第1回〔2025年7月〕資料3-2)、厚生労働省「令和4年版厚生労働白書 図表1-2-23」(日本看護協会中央ナースセンター 2019年度データ。看護経験があり、看護職以外で働いているか、働いていない求職者が対象)

退職理由を伝える3つの場面と、共通のポイント

退職理由を伝える場面は、主に次の3つです。

  • 今の職場の上司に、退職を申し出るとき
  • 履歴書や職務経歴書に書くとき
  • 次の職場の面接で聞かれたとき

どの場面でも、次の3点を押さえると伝わりやすくなります。

  1. 事実の中から選んで伝える:面接では、提出した応募書類の内容をもとに質問されることが多いとされています。書類と話す内容がそろうよう、実際の理由の中から伝える内容を選びます。
  2. これからのことを中心に話す:ハローワークの資料でも、職務経歴書に退職理由を書くときは前向きな表現を心がけるよう示されています。
  3. 次にしたいことにつなげる:「何がしたくて職場を変えるのか」まで伝えると、退職理由が前向きな話になります。

出典:厚生労働省・ハローワーク「履歴書・職務経歴書の書き方」掲載の「応募書類の作り方」p.4・p.6、「職務経歴書の作り方」p.7

上司に退職を伝えるとき

最初に、退職したいという意思と、退職を希望する日を伝えます。理由は、次にしたいことを中心に話すのがおすすめです。

例文

お忙しいところ申し訳ありません。○月末で退職させていただきたく、ご相談に参りました。訪問看護の分野で経験を積みたいと考え、決めました。引き継ぎは責任をもって行います。

退職を申し出る時期の決まりや、手続きの流れは「看護師を辞めたいと感じたら」で紹介しています。

履歴書・職務経歴書に書くとき

履歴書の職歴欄には、退職理由を簡潔に書きます。ハローワークの資料では、次のような書き方が示されています(「応募書類の作り方」p.6)。

  • 一身上の都合により退職
  • 出産のため退職
  • 帰郷のため退職

病院やクリニックを辞めたときは「退職」と書きます(同 p.8)。在職中に応募するときは、職歴の最後の行に「現在に至る(令和○年○月末退職予定)」のように書きます(同 p.8)。

見本

令和2年4月 医療法人○○会 ○○病院 入職(内科病棟に配属)
令和7年3月 医療法人○○会 ○○病院 一身上の都合により退職

スキルアップなど前向きな理由は、職歴欄ではなく志望動機の欄で、ていねいに書いて伝えます(同 p.6)。職務経歴書に退職理由の欄を設ける場合も、簡単に書くか、前向きな表現でていねいに書きます(「職務経歴書の作り方」p.7)。職務経歴書の全体の書き方は「看護師の職務経歴書の書き方」をご覧ください。

理由別 伝え方の例文

よくある理由ごとに、上司に伝えるときと、面接で伝えるときの例文を紹介します。自分の事実に合わせて言葉を置き換えて使ってください。

上司への例文は、「○月末で退職させていただきたいと考えています」と伝えたあとに添える理由の部分です(退職の意思を含む例文は、そのまま使えます)。面接の例文で応募先を呼ぶときは、応募先に合わせて「貴院」「貴ステーション」「貴施設」などに置き換えてください。

新しい分野に挑戦したい・スキルアップしたいとき

上司へ:これまで病棟で学んだことを活かして、在宅の看護に挑戦したいと考えています。

面接で:急性期病棟で5年間働く中で、退院後の生活を支える看護に関心を持ち、訪問看護に挑戦したいと考えました。病棟で身につけた経験を、利用者さんのご自宅での看護に活かしたいと考えています。

結婚・出産・子育てに合わせて働きたいとき

上司へ:子育てとの両立を考え、日勤中心の働き方に変えたいと思っています。

面接で:子育てと両立できる働き方を考え、日勤中心の職場を探しています。病棟で身につけた観察やアセスメントの経験を、外来の看護で活かしたいと考えています。

引っ越し・転居のとき

上司へ:家族の事情で○月に転居することになり、通勤が難しくなるため退職させていただきたいです。

面接で:転居に伴い、通勤できる範囲で職場を探しています。前の職場で担当した○○の経験を、貴院でも活かしたいと考えています。

夜勤や勤務時間を見直したいとき

上司へ:長く看護の仕事を続けるために、働き方を変えたいと考え、退職を決めました。

面接で:長く看護を続けたいと考え、勤務時間が決まった働き方を希望しています。貴院の外来で、これまでの病棟経験を活かしたいと考えています。

職場の人間関係がきっかけのとき

人間関係がきっかけの場合も、相手のことには触れず、自分が大切にしたい働き方を伝えます。

上司へ:これからの働き方を考え、新しい環境で経験を積みたいと思っています。

面接で:多職種で相談しながら看護を進められる環境で働きたいと考えています。貴院がチームで患者さんを支える体制を大切にされていると知り、応募しました。

体調を理由に退職するとき

体調が理由の場合は、無理をせず、伝えられる範囲で伝えれば十分です。面接では、今の状態と働ける条件を添えて伝える方法があります。

上司へ:体調を整えることを優先したく、退職させていただきたいと考えています。

面接で(回復している場合):体調を整えるために退職しました。現在は回復しており、日勤での勤務を希望しています。

面接で(通院中の場合):通院を続けながら、週○日の日勤で働きたいと考えています。

通院のことなど、伝えたくないことは無理に話さなくてかまいません。今の状態に合わせて、伝えられる範囲で言葉を選んでください。

面接で伝えるときのポイント

  • 短く伝えて、次にしたいことへつなげる:退職理由は1〜2文にまとめ、応募先で何をしたいかに話を進めます。
  • 志望動機とつなげる:ハローワークの資料では、志望の動機に「応募先を選んだ理由」「自分の経験・能力」「意欲」を入れるとしています(「応募書類の作り方」p.9)。退職理由から志望動機へ自然につながると、話に一貫性が出ます。
  • 書類と同じ内容で話す:提出した応募書類はコピーを取り、面接の前に見返しておきましょう(同 p.4)。

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よくある質問

看護師の退職理由として、伝わりやすい理由は?

新しい分野で経験を積みたい、子育てと両立できる働き方にしたい、転居するといった、事実に基づいて次の働き方につながる理由が伝わりやすい例です。この記事の「理由別 伝え方の例文」もご覧ください。

本当の退職理由を、すべて話す必要はありますか?

すべてを話す必要はありません。実際の理由の中から、次の職場につながる面を選んで伝えれば十分です。そうすると応募書類と面接の内容もそろい、落ち着いて話せます。

看護師は何年目で退職する人が多いですか?

経験年数ごとの退職者の割合をまとめた公的な統計は見当たりません。参考に、日本看護協会の調査では、2024年度の病院の離職率は、正規雇用の看護職員で11.0%(定年退職を含む)、新卒で採用された看護職員で8.4%でした。

出典:日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」

短い期間で辞めた場合は、どう伝えればいいですか?

短い期間で辞めた場合も、事実を簡潔に伝え、次の職場で何をしたいかを中心に話します。経験年数が短いときの考え方は「看護師を辞めたいと感じたら」のよくある質問でも紹介しています。

「家庭の事情」と伝えてもいいですか?

家族の介護や転居など、実際に家庭の事情がある場合は、そのまま伝えて大丈夫です。履歴書には「一身上の都合により退職」「帰郷のため退職」のように簡潔に書く方法もあります。

まとめ

  • 看護師の退職理由では、新しい経験を求めることや、転居・子育てなど暮らしの変化が多く挙がっています
  • 応募書類と面接では、事実の中から選んだ同じ理由を伝えます
  • 次にしたいことを中心に話すと、前向きに伝わります

退職理由を考えることは、次の職場で大切にしたいことを整理することでもあります。自分に合う職場を探すときは、メディカルクルーにご相談ください。

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