ファイルを持って並ぶ3人の看護師

看護師の自己PRの書き方と例文|強みの見つけ方と応募先別の例

執筆:メディカルクルー編集部(運営:株式会社CentralMedience/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316075)

転職の書類や面接で自己PRを求められて、自分の強みをどう言葉にすればよいか迷う看護師の方は多いと思います。

自己PRの材料は、毎日の看護の中にあります。振り返り方と書く順番が分かれば、自分らしい自己PRにまとめられます。

この記事では、ハローワークの資料と日本看護協会の「看護実践能力」をもとに、強みの見つけ方、自己PRの書き方、応募先別の例文を紹介します。

自己PRで伝えること

自己PRでは、自分の強みと、その強みが表れた場面、応募先でどう活かすかを伝えます。ハローワークの資料でも、アピールポイントは、性格や行動の特徴が表れたエピソードを示すと効果的だとしています(「応募書類の作り方」p.9)。

志望動機との違いは、伝える中心です。志望動機は「なぜその職場で働きたいか」、自己PRは「自分がどんな力で役に立てるか」を伝えます。

自分の強みの見つけ方

4つの振り返り方

ハローワークの「職務経歴書の作り方」では、強みを整理する方法として、次の4つの着目点を挙げています(p.5)。看護の場面に置き換えると、次のようになります。

着目点看護の場面での振り返り方
仕事の中で得たもの申し送りや記録で心がけてきたこと、できるようになったこと
努力したこと・乗り越えたこと異動や新しい業務に慣れるまでに工夫したこと
前向きな気持ちをもてたこと患者さんやご家族、同僚からかけられた言葉、やりがいを感じた場面
これまでの仕事に共通することどの職場でも共通して得意なこと、自信のあること

出典:ハローワーク「履歴書・職務経歴書の書き方」掲載の「職務経歴書の作り方」「応募書類の作り方」パンフレット

思い出したことは、短い言葉で書き出しておきます。資料には「観察力」「協調性」「思いやり」「責任感」「臨機応変」「話をよく聴く」といった、強みを表すキーワードの例も載っています(p.17〜18)。

看護の仕事を4つの力で振り返る

日本看護協会は、看護師に求められる「看護実践能力」を整理しています。その中の臨床実践能力は、次の4つの力で構成されています。強みを言葉にするときの手がかりになります。

力協会の説明(要約)振り返る場面の例
ニーズをとらえる力情報を集めてアセスメントし、看護問題の優先順位を判断する患者さんの変化に気づいた場面
ケアする力ケアの受け手と協力し、状況に合わせた看護計画を立てて実施・評価するその人に合わせてケアを工夫した場面
意思決定を支える力信頼関係と対話のもと、その人らしく生きるための意思決定を支援するご本人やご家族の思いを聴いた場面
協働する力ケアの受け手や関わる職種・組織と、情報共有や相談・提案をして連携する医師やほかの職種と連携した場面

このほか、医療安全や感染予防などの安全な環境の整備、同僚や学生の学習支援・指導も、看護実践能力の一部として示されています。

出典:公益社団法人日本看護協会「看護師のまなびサポートブック」表1「看護実践能力」(2023年)

キャリアデザインシートで経験を整理する

厚生労働省は、看護職が経験や学びを整理するための「看護職のキャリアデザインシート」を公表しています。職歴、委員会活動や教育担当などの役割、受けた研修を、学んだこととあわせて書き出せる様式です。すべての項目を埋める必要はなく、書けるところから始めてよいとされています。

出典:厚生労働省「「看護職のキャリアデザインシート」活用ガイド」

自己PRの書き方 3ステップ

  1. 強みを一言で書く「私の強みは、〇〇です。」と、最初に結論を伝えます。
  2. 強みが表れた場面を書くどの職場で、どんな場面で、どう行動したかを具体的に書きます。
  3. 応募先でどう活かすかを書く求人票や応募先のホームページで、求められていることを確かめてから書きます(「職務経歴書の作り方」p.5)。

文章は「です・ます」調で書きます(「応募書類の作り方」p.3)。

伝わりやすくするために、次の点も意識してみましょう。

  • 強みは1つに絞り、場面とセットで書く
  • 例文を参考にしながら、自分の経験と言葉に置き換える
  • 人数や回数を書くときは、自分の実際の数で書く

職種を問わない自己PRの基本は「好印象を与えることができる自己PRのポイント、例文」でも紹介しています。

応募先別の自己PR例文

メディカルクルーに掲載している看護師の求人には、クリニック、病院、介護施設、訪問看護、健診などがあります。応募先に合わせた参考例です。

【クリニックへ】チームで動ける力(協調性・コミュニケーション)

私の強みは、ほかの職種と情報を共有しながら、チームで動けることです。病棟では、医師や薬剤師、リハビリのスタッフと患者さんの様子をこまめに共有し、治療やケアが途切れないよう心がけてきました。貴院でも、医師や受付のスタッフと連携しながら、患者さんが安心して受診できるよう努めます。

伝わるポイント

誰と、どんな情報を共有してきたかを具体的に書くと、働く姿をイメージしてもらいやすくなります。

【病院の外来へ】患者さんの状態をつかむ力(観察力)

私の強みは、限られた時間の中で患者さんの状態をつかむ力です。クリニックでは、問診や待合での様子から、気になる症状のある患者さんを早めに医師へ伝えるよう心がけてきました。貴院の外来でも、一人ひとりの様子に目を配り、診療がスムーズに進むよう努めます。

伝わるポイント

気づいたことを、誰に、どう伝えたかまで書くと、行動が伝わります。

【訪問看護へ】生活に合わせてケアを考える力(寄り添う力)

私の強みは、患者さんの生活に合わせてケアを考えられることです。病棟では、退院後の暮らしを見据えて、ご本人やご家族と相談しながら、自宅で続けやすい方法を一緒に考えてきました。訪問看護でも、利用者さんとご家族の思いを大切にしながら、その方の暮らしに合ったケアを届けたいと考えています。

伝わるポイント

退院後の暮らしを一緒に考えた経験を書くと、訪問看護で活かせる場面が伝わります。

【介護施設へ】思いを聴いて支える力(思いやり・傾聴)

私の強みは、相手の思いをていねいに聴く姿勢です。回復期リハビリテーション病棟では、ご本人の言葉や表情に耳を傾け、ご家族とも話し合いながら、その方が望む過ごし方を支えてきました。入職後は、入居者さん一人ひとりの思いを大切にし、安心して過ごせる毎日を支えたいと考えています。

伝わるポイント

ご本人とご家族の両方と関わった経験を書くと、入職後の姿が伝わりやすくなります。

【健診へ】正確に、手際よく進める力(正確性)

私の強みは、確認の手順を守りながら、手際よく業務を進める力です。外来では、患者さんの名前や指示内容を確かめながら、待ち時間が長くならないよう、採血や検査の準備を進めてきました。健診でも、受診される方が安心して検査を受けられるよう、正確でていねいな対応に努めます。

伝わるポイント

正確さとスピードの両方を、どんな工夫で保ってきたかを書くと伝わります。

【病院の病棟へ】安全を守る責任感

私の強みは、決められた手順を確実に守り、周りと共有する責任感です。病棟では医療安全の委員を務め、インシデントの報告をもとに見直した手順を、スタッフに分かりやすく伝えてきました。貴院でも、安全な看護を一つひとつ積み重ね、チームの一員として役割を果たしたいと考えています。

伝わるポイント

委員会や係の役割のほか、毎日確実に続けてきた確認の習慣も、責任感を伝える材料になります。

応募先の求人票を見ながら、自己PRを仕上げてみませんか。

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立場別のポイント

新卒・看護学生の方

職務経験がなくても、研修や訓練の経験、勉強中のこと、性格や仕事への姿勢、将来の目標からアピールできます(「職務経歴書の作り方」p.2)。実習で心がけたことや、アルバイトで身につけたことも材料になります。

例文(参考)

私の強みは、相手の話を最後まで聴く姿勢です。臨地実習では、受け持ちの患者さんに毎日声をかけて思いを聴き、気づいたことはその日のうちに実習指導者へ報告してきました。入職後も、患者さん一人ひとりの声に耳を傾け、安心して過ごしていただける看護をめざします。

ブランクから復職する方

これまでの看護の経験は、離れていた期間があっても強みとして書けます。復職に向けて学んでいることや、受けた研修があれば、あわせて書くと復職への思いが伝わります。

例文(参考)

私の強みは、患者さんの小さな変化に気づき、早めに伝えることです。内科病棟では、食事量や表情の変化をこまめに記録し、気になることはリーダーへ相談してきました。復職後は、確認を重ねながら新しい環境に慣れ、貴院の看護に貢献したいと考えています。

40代・50代など経験を重ねた方

後輩や学生の指導、委員会活動などで担った役割も、自己PRの材料になります。役職や委員の経験がなくても、長く続けてきた業務や、さまざまな職場で身につけた対応の幅も材料になります。キャリアデザインシートの「組織内役割」の欄を使って、担った役割と学んだことを整理してみましょう。

クリニックや施設から病院へ移る方

クリニックや施設で担ってきた業務や、患者さんと関わってきた経験を、病院のどの場面で活かせるかまで書くと伝わります。

履歴書・職務経歴書・面接での伝え方

  • 履歴書:「アピールポイント」などの欄に書きます(「職務経歴書の作り方」p.17〜18)。欄の大きさに合わせて、強みと場面を簡潔にまとめます。この記事の例文は1本120〜140字ほどです。欄が大きいときは場面を、小さいときは活かし方を短くして調整しましょう。
  • 職務経歴書:「自己PR」の項目に、場面をもう少し詳しく書けます。書き方は「看護師の職務経歴書の書き方」で紹介しています。
  • 面接:アピールポイントは、面接でよく質問される項目です(「応募書類の作り方」p.9)。書類のコピーを取っておき、書いた内容に沿って話せるよう見返しておきましょう(p.4)。

応募先選びは、メディカルクルーに相談しながら

自分の強みを活かせる職場はどこか、迷うこともあると思います。ヒアリングでは、ご希望とあわせてスキルなどをお聞きし、ご要望に沿った求人をご紹介します。

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よくある質問

看護師の責任感をアピールする例文は?

委員会や係の役割があれば具体的な材料になります。役割がなくても、ダブルチェックや申し送りなど、毎日の業務で欠かさず続けてきたことも責任感として書けます。この記事の「【病院の病棟へ】安全を守る責任感」の例文も参考にしてください。

看護師の強みをアピールする例文は?

この記事の「応募先別の自己PR例文」を土台に、ハローワークの資料にある「観察力」「協調性」「思いやり」「責任感」などのキーワードから自分に合う強みを選び、自分の場面に置き換えてみましょう。

強みがすぐに思い浮かばないときは?

心がけてきたこと、工夫したこと、かけられてうれしかった言葉などを書き出してみましょう。日本看護協会の4つの力を手がかりに、場面を振り返る方法もあります。

自己PRと志望動機は、どう分ければいいですか?

志望動機は「なぜその職場を選んだか」、自己PRは「自分のどんな力で役に立てるか」を中心に書きます。同じ経験を使う場合も、伝える中心を分けると、内容が重なりにくくなります。

まとめ

  • 自己PRは、強み、その強みが表れた場面、応募先での活かし方の順に書きます
  • 強みは、心がけてきたことや、看護の4つの力を手がかりに振り返ると見つけやすくなります
  • 応募先の求人票を確かめ、その職場で活かせる強みを選びます

毎日の看護で積み重ねてきたことは、そのまま自己PRの材料になります。自分の強みを活かせる職場選びに迷ったときは、メディカルクルーにご相談ください。

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