車いすのそばに立つ介護スタッフ

介護士の仕事はきつい?データで見る実際と働きやすい職場の選び方

執筆:メディカルクルー編集部(運営:株式会社CentralMedience/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316075)

介護の仕事に興味があっても、「介護士はきつい」という声を聞くと、自分に続けられるか気になりますよね。

人手が足りない時間帯や体を使う介助など、負担を感じる場面はあります。ただ、その大きさは働く職場によって大きく違います。実際に、介護職員の約6割が「今の仕事に働きがいがある」と答えています。

この記事では、令和7年度の介護労働実態調査のデータをもとに、介護職員の働き方の実際と、負担を軽くする工夫、続けやすい職場の見分け方をまとめました。

データで見る介護職員の働き方

公益財団法人 介護労働安定センターの令和7年度 介護労働実態調査(2026年公表)から、介護職員の回答を紹介します。

  • 今の仕事や職場は「働きがいがある」:56.8%
  • 今の仕事や職場は「働きやすい」:63.3%
  • 今の仕事を選んだ理由で最も多いのは「働きがいのある仕事だと思ったから」:36.9%

仕事の満足度でも、満足している人の割合から不満な人の割合を引いた値(D.I.)が、「職場の人間関係」で+31.2ポイント、「仕事上の相談の環境」で+26.1ポイント、「仕事の内容」で+24.2ポイントと、満足している人が上回っています。

訪問介護員では、「働きがいがある」と答えた人が68.3%にのぼります。

介護の仕事そのものに、やりがいを感じている人が多いことが分かります。

出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査」労働者調査(介護職員・訪問介護員の値)

負担を感じやすい場面と、軽くするための工夫

同じ調査で介護職員が挙げた悩みは、「人手が足りない」62.4%、「仕事内容のわりに賃金が低い」44.7%、「身体的負担が大きい」34.1%が上位でした。どれも、職場の体制や取り組みによって変わりやすいものです。

人員体制

人手の状況は、職員の配置や業務の分け方で職場ごとに違います。

見守りセンサーなどの介護テクノロジーを取り入れている事業所もあります。事業所への調査では、昼間の業務負担の軽減に「効果がある」「やや効果がある」と答えたのは53.8%、特別養護老人ホームなどの施設系(入所型)では76.8%でした。

職場選びのヒント 1つのフロアやユニットを何人で担当しているか、介護テクノロジーを使っているかを確かめておくと安心です。

体を使う介助

介助では、ベッドから起こしたり入浴を手伝ったりと、体を使う動作が多くあります。

厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」では、介護の作業について、事業者に福祉用具を積極的に使うことや、全介助が必要な方の移乗・入浴・排泄の介助では「原則として人力による人の抱上げは行わせないこと」を求めています。リフトなどの用具を使えば、体への負担を抑えながら介助できます。

職場選びのヒント 移乗用のリフトなど、福祉用具がそろっているかを見学や面接で確かめてみましょう。

夜勤

24時間介護を行う施設では、交替勤務や夜間の勤務があります。

「夜間や深夜時間帯に何か起きるのではないかと不安がある」と答えた人は、介護職員で21.0%、訪問介護員で5.6%でした。夜間への不安の感じ方は、働く場所によって大きく違います。

職場選びのヒント 夜勤の回数や、夜間に何人で勤務するかは、求人票や面接で確かめられます。

給料

介護の仕事では、人材の確保や処遇の改善を目的に、要件を満たした事業所への加算が拡充されるなど、賃金の改善が図られています。

介護福祉士の給料の目安や、2026年の賃上げについては「介護福祉士の年収・給料はいくら?」で詳しく紹介しています。

職場選びのヒント 基本給と、資格手当・夜勤手当・処遇改善の手当が分けて書かれている求人だと比べやすくなります。

出典:介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査」(労働者調査 表22-1-1、事業所調査 図表7-2-1)、厚生労働省「社会福祉施設の労働災害防止(介護従事者の腰痛予防対策)」、職業情報提供サイト(job tag)「施設介護員」(2026年10月閲覧)

働く場所で変わる介護の仕事

介護の仕事は、施設で働くか、利用者の自宅を訪ねるかで、働き方が変わります。

働く場所主な職場働き方の特徴
施設特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など24時間介護を行う施設が多く、交替勤務や夜間の勤務がある
訪問訪問介護事業所(社会福祉法人、株式会社、医療法人など)日勤のほか早朝・夜間の勤務もある。パートの人が多く、短時間の勤務もできる

「今の仕事や職場は働きやすい」と答えた人は、訪問介護員で72.7%でした。介護職員のなかでは、デイサービスなどの施設系(通所型)が70.0%と、ほかのサービスの種類より高くなっています。

job tagでは、訪問介護員から施設の介護職員へ、またはその逆に移る人も少なくないとしています。今の働き方が合わないと感じたら、別の場所で介護を続ける道もあります。

出典:job tag「施設介護員」「訪問介護員/ホームヘルパー」(2026年10月閲覧)、介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査 結果の概要」

続けやすい職場を見分けるポイント

介護職員と訪問介護員の離職率が10%未満の事業所は54.3%と、半数を超えています。

一方、直前の介護の仕事を辞めた人の理由は、「職場の人間関係に問題があった」27.3%、「事業理念や運営のあり方に不満があった」21.0%が上位でした。介護の仕事そのものより、職場との相性が大きく関わっています。

働き続けるうえで役立っている取り組みとしては、「休暇の取得や勤務日時の変更をしやすい職場づくり」65.5%、「人間関係が良好な職場づくり」65.4%が上位に挙がっています(介護職員以外も含む、その取り組みがある人の回答)。

求人票や面接では、次の点を確かめておくと安心です。

  • 夜勤の回数と、夜間に何人で勤務するか
  • 1つのフロアやユニットを何人で担当しているか
  • リフトや見守りセンサーなどの福祉用具・介護テクノロジーがあるか
  • 休みの取り方と、困ったときに相談できる人がいるか

見学ができる職場なら、働いている人の様子を見ておくと、職場の雰囲気がつかめます。

出典:介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査 結果の概要」図表1-1-4(事業所調査)、図表3-2-1・図表2-5-1(労働者調査)

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介護の仕事に向いている人

job tagでは、介護の仕事は介助をするだけでなく、本人の能力や気力を引き出すように働きかけ、楽しく前向きに暮らせるようにすることも大切だとしています。看護師や栄養士などのスタッフと連携し、チームワークで仕事を進めます。

そのため、次のような人は介護の仕事にやりがいを感じやすいでしょう。

  • 相手の気持ちや様子を察して、声をかけられる人
  • チームで協力して仕事を進めるのが好きな人
  • 利用者の小さな変化や「できた」を一緒に喜べる人

体力や責任感も求められますが、介護職員の24.5%は、今の仕事を選んだ理由に「介護の知識や技能が身につくから」を挙げています。

出典:介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査」労働者調査 表4-1(介護職員の値)

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よくある質問

介護の仕事で負担を感じやすいのはどんなことですか?

介護職員が多く挙げているのは、人手、賃金、体を使う介助に関することです。それぞれを軽くする工夫は「負担を感じやすい場面と、軽くするための工夫」で紹介しています。

介護福祉士は「勝ち組」ですか?

資格で人の価値が決まるわけではありませんが、介護福祉士の資格があると、資格手当がついたり、任される仕事の幅が広がったりすることがあります。給料の目安は「介護福祉士の年収・給料」をご覧ください。

未経験でも介護の仕事を始められますか?

job tagでは、施設で働く介護職員は、入職にあたって特に学歴や資格は必要とされないとしています。訪問介護員として働くには、「介護職員初任者研修課程」の修了が必要です。

応募書類の書き方は「介護福祉士の履歴書の書き方」も参考にしてください。

まとめ

  • 介護職員の約6割が「働きがいがある」と答えています
  • 人手や体を使う介助の負担は、職員の配置や福祉用具、介護テクノロジーで変わります
  • 夜勤の回数や人員体制、休みの取り方を確かめると、続けやすい職場を選べます

介護は、利用者の暮らしを支え、チームで成果を分かち合える仕事です。自分に合う働き方が見つかれば、長く続けやすくなります。職場選びに迷ったときは、メディカルクルーにご相談ください。

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