医師の年収|令和7年最新統計で平均1,512万円、年齢・勤務先別
執筆:メディカルクルー編集部(運営:株式会社CentralMedience/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-316075)
転職を考えはじめると、自分の年収がほかの医師と比べてどのくらいなのか、気になる方は多いと思います。
医師の年収の統計は、誰の、いつの、何を含む数字なのかによって見え方が変わります。
この記事では、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」と、中央社会保険医療協議会の「第25回医療経済実態調査」をもとに、医師の年収を計算式と統計の対象から解説します。
目次
医師の平均年収は約1,512万円
令和7年賃金構造基本統計調査の職種「医師」の数値から、年収を次の式で計算すると約1,512万円です。
計算式
きまって支給する現金給与額 116.3万円 × 12 + 年間賞与その他特別給与額 116.4万円 = 約1,512万円
これは、6月分の月給(時間外や当直の手当を含む)を12倍し、前年1年間の賞与を足した概算です。実際に1年間に受け取った額とは一致しません。ほかの記事で見かける約1,512万円も、この式で計算した値と一致します。
| 区分 | 平均年齢 | 月給(きまって支給) | 年間賞与など | 年収の換算 |
|---|---|---|---|---|
| 男女計 | 45.7歳 | 116.3万円 | 116.4万円 | 約1,512万円 |
| 男性 | 47.2歳 | 122.5万円 | 123.7万円 | 約1,594万円 |
| 女性 | 41.5歳 | 98.3万円 | 95.3万円 | 約1,275万円 |
男性と女性では、平均年齢(47.2歳・41.5歳)と平均勤続年数(8.3年・6.6年)も違います。男女計の平均勤続年数は7.8年です。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者 職種 第1表(産業計・企業規模計)。年収の換算は編集部の計算
この統計の「医師」に含まれる人・含まれない人
賃金構造基本統計調査は、雇われて働く人の賃金の調査です。数字を読むときは、次の範囲を押さえておくと安心です。
- 雇われて働く病院長・診療所長は含みます。開業医本人や、法人の代表として経営する人は、労働者に当たらないため含まれません
- 民営の事業所で、企業全体の常用労働者が10人以上の企業の数値です。国の行政執行法人や地方公営企業等の事業所の数値は、この表に入っていません
- 大学の教授・准教授・講師・助教として、教育とあわせて大学附属病院などで診療をする医師は、職種「医師」に入りません
- 月給は令和7年6月分、賞与は令和6年1〜12月分で、時点が違います
- 調査は事業所ごとに行われ、その事業所が支払った給与を集計しています。ほかの勤務先の分は足されていません
- 税金や社会保険料を引く前の額です
- フルタイムで働く人(一般労働者)の数値です。1日の所定労働時間が短い人や、週の勤務日数が少ない人は別に集計され、この表には入りません
この表の医師の労働者数は、推計で約14万5千人です。
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「調査の概要」「利用上の一般的注意」「役職及び職種解説」
年齢別の医師の年収(20代〜70代)
同じ調査の年齢階級別の数値から、同じ式で年収を計算しました(男女計)。
| 年齢階級 | 月給(きまって支給) | 年間賞与など | 年収の換算 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 49.0万円 | 4.2万円 | 約592万円 |
| 25〜29歳 | 61.5万円 | 18.9万円 | 約757万円 |
| 30〜34歳 | 86.8万円 | 45.3万円 | 約1,086万円 |
| 35〜39歳 | 112.0万円 | 126.0万円 | 約1,470万円 |
| 40〜44歳 | 133.4万円 | 145.7万円 | 約1,746万円 |
| 45〜49歳 | 128.7万円 | 159.4万円 | 約1,703万円 |
| 50〜54歳 | 135.2万円 | 157.8万円 | 約1,780万円 |
| 55〜59歳 | 143.2万円 | 170.4万円 | 約1,889万円 |
| 60〜64歳 | 149.1万円 | 192.4万円 | 約1,981万円 |
| 65〜69歳 | 143.7万円 | 94.4万円 | 約1,819万円 |
| 70歳〜 | 124.8万円 | 91.5万円 | 約1,590万円 |
階級の平均が1,000万円を上回るのは、30〜34歳(約1,086万円)からです。これは同じ人の年収の推移ではなく、令和7年時点の年齢別の平均です。
26歳を含む25〜29歳は約757万円です。20代は賞与の額が小さくなっています。賞与は前年1年間の分で、年の途中で雇われた人は、雇われた日以降の分だけが入ります。なお、20〜24歳は集計された人数が少ない階級です。
出典:令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第5表(産業計・企業規模計・男女計)。年収の換算は編集部の計算
勤務先による年収の違い
企業規模別
| 企業規模 | 平均年齢 | 月給(きまって支給) | 年間賞与など | 年収の換算 |
|---|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 42.6歳 | 103.8万円 | 133.6万円 | 約1,379万円 |
| 100〜999人 | 50.0歳 | 133.7万円 | 101.7万円 | 約1,707万円 |
| 10〜99人 | 54.8歳 | 150.7万円 | 23.0万円 | 約1,832万円 |
企業規模は、その人が雇われている企業全体の常用労働者数で、病床数ではありません。規模ごとに平均年齢が42.6〜54.8歳と違うため、この差を企業規模による差とは読めません。同じ50〜54歳どうしで比べると、約1,794万円・約1,801万円・約1,625万円で、規模による差は一定していません。また、10〜99人の企業は賞与が小さく、月給の比重が大きくなっています。
出典:令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第1表・第5表。年収の換算は編集部の計算
病院の開設者別(医療経済実態調査)
ここからは別の調査です。集計の時点・対象・計算方法が違うため、上の数値とは比べられません。第25回医療経済実態調査では、一般病院の常勤の医師1人あたりの給料と賞与が、開設者別に示されています。
| 開設者 | 施設数 | 医師1人あたりの給料+賞与 |
|---|---|---|
| 国立 | 24 | 約1,290万円 |
| 公立 | 130 | 約1,551万円 |
| 公的 | 51 | 約1,383万円 |
| 医療法人 | 402 | 約1,577万円 |
| 全体 | 732 | 約1,485万円 |
一般病院全体の病院長は約2,587万円です。給料には時間外勤務手当などが含まれ、その病院に所属する職員に支給された額です。数値は令和7年3月末までに終わった直近の事業年度のもので、特定機能病院は別に集計されています。この表には医師の年齢や役職の構成が示されていないため、開設者による差の理由は、この表からは分かりません。
国立には国立病院機構・国立大学法人・地域医療機能推進機構などの病院が、公立には都道府県立・市町村立・地方独立行政法人立の病院が入ります。全体には、表にない「その他」(社会医療法人・学校法人など)や個人の病院も含みます。
出典:中央社会保険医療協議会「第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」職種別常勤職員1人平均給料年(度)額等(一般病院・集計1・前年(度))
診療科別の年収は?
編集部が確認した賃金構造基本統計調査と医療経済実態調査の給料の表には、診療科別の勤務医の年収はありません。賃金構造基本統計調査の職種は「医師」の1区分です。
民間の診療科別の集計には、求人の提示額をもとにしたものがあります。その場合は、いつ時点の求人か、常勤か、週何日の勤務か、手当や賞与が含まれるかが求人ごとに違う点を確かめてから読むと、数字の意味をつかみやすくなります。
医師の年収の中央値は?
賃金構造基本統計調査では、医師の年収の中央値は公表されていません。公表されているのは、所定内給与額(残業代・当直手当・賞与を除く月額)の分布です。医師の中位数は97.1万円で、平均の102.8万円より少し低くなっています。
| 位置(低い方から) | 所定内給与額(月額) |
|---|---|
| 10% | 37.7万円 |
| 25% | 66.7万円 |
| 50%(中位数) | 97.1万円 |
| 75% | 133.8万円 |
| 90% | 173.0万円 |
同じ「医師」でも幅が大きいことが分かります。当直や時間外の手当が多い人ほど、この値は実際の月給より低く出ます。
出典:令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第17表(産業計・企業規模計・男女計)
開業医の年収は、勤務医と同じものさしで比べられない
第25回医療経済実態調査では、個人で開設した一般診療所(医療法人は含みません)の1施設あたりの損益差額は約2,656万円です(直近の事業年度・478施設)。
ただし、これは開業医の年収そのものではありません。報告書には、開設者の報酬となる部分のほか、建物や設備の改善のための資金に充てられることが考えられる、と注記されています。税金も調査されていません。
厚生労働省の説明ページも、勤務医の数値は「給与」、個人の開業医の数値は給与ではなく収支差額だとしています。そこから借入金の返済、建て替えや修繕の準備金、休業したときの所得補償、退職金に当たる積立ても賄うため、勤務医の給与とは性質が違うという説明です(同ページは厚生労働省サイトの「平成22年度診療報酬改定」の項目に置かれた説明で、数値は当時のものなので、ここでは考え方だけを紹介しています)。
開業している医師と勤務している医師の人数は、次のとおりです。令和6年末の医師数では、診療所の開設者または法人の代表者が70,046人です(このほか、病院の開設者または法人の代表者が4,942人)。勤務者は、病院(医育機関附属の病院を除く)156,171人、医育機関附属の病院58,280人、診療所41,653人です。
出典:第25回医療経済実態調査(一般診療所・個人・集計2)、厚生労働省「「勤務医の給料」と「開業医の収支差額」について」、厚生労働省「令和6(2024)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」表1
医師の働き方改革と年収の関係
2024年4月から、勤務医の時間外・休日労働に上限が適用されています。
| 水準 | 1年の上限 |
|---|---|
| A水準 | 960時間 |
| B水準・C水準 | 1,860時間 |
| 連携B水準 | 自院は960時間、ほかの勤務先と通算して1,860時間 |
医師個人の上限は、各勤務先の労働時間を通算して判断されます。
令和7年賃金構造基本統計調査では、医師の6月分の月給116.3万円のうち、時間外・休日・深夜・宿日直などの手当(超過労働給与額)は平均約13.6万円でした。6月の超過実労働時間数は平均19時間です。上限規制による年収への影響を示す統計は、編集部が確認した厚生労働省の資料にはありませんでした。
出典:厚生労働省労働基準局「医師の時間外労働の上限規制に関するQ&A」、厚生労働省「医師の働き方改革の制度について」
求人の年収を見るときの確認点
- 提示された年収に、賞与が含まれているか
- 時間外や当直の手当が含まれているか(統計の「きまって支給する現金給与額」には含まれます)
- 週何日の勤務を前提にした年収か
- 当直やオンコールの回数と手当が、年収に含まれているか、別に支払われるか
- 非常勤の勤務先と掛け持ちする場合、時間外・休日労働の上限は通算されること
メディカルクルーの医師求人の提示年収
2026年10月22日時点で、メディカルクルーが求人サイト「求人ボックス」に掲載していた医師求人47件(自社サイトの医師求人一覧の件数とは異なります)のうち、年収で示した求人は30件でした。
- 提示年収の下限:1,000万〜2,400万円(中央値1,350万円)
- 上限の記載がある16件の上限:1,100万〜3,000万円
- 勤務地:東京都18件、神奈川県5件ほか
- 施設:クリニック25件、病院5件
これは求人の提示額で、実際に支払われた年収ではありません。件数が少なく、東京都やクリニックの求人に偏っているため、統計とは比べられません。
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医師の年収が1,000万円を超えるのは何歳ごろですか?
令和7年賃金構造基本統計調査から計算すると、年齢階級の平均が1,000万円を上回るのは30〜34歳(約1,086万円)からです。25〜29歳は約757万円です。平均の値なので、勤務先や働き方によって個人差があります。
医師で一番年収が高い診療科はどこですか?
編集部が確認した賃金構造基本統計調査と医療経済実態調査の給料の表には、診療科別の勤務医の年収はありません。医療経済実態調査には一般診療所の主たる診療科別の損益がありますが、診療所の損益で、医師の年収ではありません。民間の集計を見るときの注意点は「診療科別の年収は?」で紹介しています。
年収3,000万円の医師は、どんな立場の人ですか?
統計から分かるのは役職の平均までです。賃金構造基本統計調査の年齢階級の平均では、いちばん高い60〜64歳でも約1,981万円です。第25回医療経済実態調査では、一般病院の病院長の給料と賞与は、全体で約2,587万円、医療法人で約2,900万円です。
アルバイトの収入は、平均年収に入っていますか?
入っていません。勤務先ごとの給与の集計なので、ほかの勤務先の収入は足されていません。1日の所定労働時間が短い、または週の所定労働日数が少ない働き方は「短時間労働者」として別に集計され、医師の1時間あたりの所定内給与額は12,711円です(6月の実労働日数は平均5.9日、1日あたり5.0時間/令和7年賃金構造基本統計調査)。1か月未満の契約で働く人(臨時労働者)は、この集計にも入りません。
26歳の医師の年収はどのくらいですか?
年齢ごとの値はなく、26歳を含む25〜29歳の平均は約757万円です。賞与は前年1年間の分で、年の途中で雇われた人は雇われた日以降の分だけが入ります。
まとめ
- 医師の平均年収は約1,512万円です。民営・企業規模10人以上の、雇われて働く医師の統計から計算した概算です
- 年齢や勤務先によって幅があり、比べるときは平均年齢や調査の違いにも目を向けます
- 開業医の損益差額は給与ではなく、勤務医の年収とは同じものさしで比べられません
統計の数字は、ご自身の年収を考えるときの目安の一つです。勤務先や働き方の希望を整理したいときは、メディカルクルーにご相談ください。



